構造化データとは!?SEO評価への影響と正しい記述方法
✔ 構造化データのマークアップ方法
✔ 構造化データのマークアップ
構造化データとは、HTMLにマークアップする専用のコードで、Webサイトの内容を検索エンジンにより分かりやすく伝えるための仕組みのことです。
構造化データのマークアップをすることで、クローラーがどんなページであるかを素早く理解できるため、インデックスを促進させられ、クローラビリティ向上に繋げられます。
クローラビリティの向上は、検索エンジンからの評価にも繋げられるためSEOに好影響を与えることも見込めるでしょう。
また、構造化データのマークアップは検索エンジンへの対策だけでなく、マークアップした箇所が検索エンジンにリッチリザルトとして表示されるため、ユーザビリティ向上にも繋げられます。これによってCTR改善に繋げられるでしょう。
構造化データのマークアップによってCTR改善に繋げられた事例があります。
本記事では、構造化データの概要やSEOへの影響、正しい記述方法を紹介します。
目次
構造化データの概要
構造化データとは、HTMLにマークアップする専用のコードで、Webサイトの内容を検索エンジンにより解りやすく伝えるためにおこないます。
構造化データについて、以下の3つを見ていきましょう。
- 構造化の仕組み
- 構造化データのタイプ
- セマンティックWebの考え方
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
構造化の仕組み
構造化データとは、Webサイトに関する情報を提供し、コンテンツを分類するために標準化されたデータ形式です。
検索エンジンのクローラーは、ページのコンテンツを理解するために毎日サイトを巡回しています。
構造化を提供することで、ページの意図を明確に伝えることができ、クローラーはそのページをより正確に理解できるようになるのです。
構造化データのタイプ
構造化データデータのタイプは、以下の30種類があります。
- Article
- Book
- パンくずリスト
- カルーセル
- Course
- 評論家レビュー
- Dataset
- EmployerAggregateRating
- Event
- ファクトチェック
- よくある質問
- 家でのアクティビティ
- ハウツー
- 画像のライセンス
- JobPosting
- 職業訓練
- ローカルビジネス
- Logo
- Movie
- 給与推定額
- ポッドキャスト
- Product
- Q&A
- Recipe
- 口コミ抜粋
- サイトリンク検索ボックス
- ソフトウェアアプリ
- Speakable
- 定期購入とペイウォールコンテンツ
- Video
すべてを使いこなす必要はありませんが、ブログのSEOとしては以下の5つを覚えておきましょう。
- パンくずリスト
- よくある質問
- ハウツー
- Q&A
- 商品
特に、ハウツーやよくある質問は、使いこなせるようにしておきましょう。
セマンティックWebの考え方
セマンティックWebとは、「ワールド・ワイド・ウェブの利便性を向上させる」というプロジェクトで、W3Cのティム・バーナーズリー氏が提唱しました。
検索エンジンは、文字を読めても意味までを理解するのは困難です。そのため、検索エンジンは意味まで理解できるように、構造化データのような語句にセマンティックWebという考え方が求められます。
また、本記事冒頭でも記述した通り、構造化データをマークアップすることで、リッチザルトが表示されて、ユーザーが求めている情報が一目でわかるため、セマンティックWebの考えを取り入れることで、検索エンジンだけでなく、ユーザーに寄り添ったサイトになっていきます。
構造化データマークアップの目的
構造化データマークアップの目的は、以下の2つです。
- 検索エンジンがページを理解しやすくさせる
- 検索結果にリッチザルトを表示させる
構造化データのマークアップが直接SEOに関係するわけではありませんが、目的をしっかりと理解して設定をしましょう。
それでは、以下で詳しく説明します。
検索エンジンがページを理解しやすくさせる
検索エンジンにページを理解しやすくさせるのが目的です。構造化データでQ&Aや語句の定義などを表示させると、どんなページであるのかがわかりやすくなります。
例えば、WEBサイトのタイプがブログだとしましょう。
この時に、「BlogPosting」「mainEntityOfPage」といった属性と属性値を用いると、ブログ専用の構造化データのマークアップが可能です。
その結果、検索エンジンのクローラーが自社サイトのタイプをブログ記事だと理解できます。
また、HTMLに埋め込まれる構造化データは、クローラーが理解しやすくなります。さらに、ページのクロールにかかる時間や検索結果への反映の短縮が見込めます。
検索結果にリッチリザルトを表示させる
構造化データの目的は、リッチリザルトを表示させることです。リッチリザルトとは、通常の検索結果に比べて、多くの操作機能や視覚機能が追加された検索結果を指します。
リッチリザルトを表示させる最大のメリットは、検索結果に表示させることで、より多くのユーザーの目に入ることです。構造化データを用いていないページよりもクリック率が上がり、検索エンジンからの流入が見込めます。
ちなみに、構造化データには以下のようなものがあります。
- パンくずリスト
- 飲食店や販売店のレビューや価格
- 在庫状況
- クチコミなどの情報
上記を専用の構造化データでマークアップすることで、検索結果に表示されます。
構造化データのSEO効果
構造化データは、SEOに直接関係がないとされています。
ここでは、当メディアの見解を紹介していきます。
それでは、以下で詳しく見ていきましょう。
SEOへ直接的な効果は無いが、間接的にSEOへ効果は波及していくと考えられる
Googleのジョン・ミューラー氏は、以下のように発言しています。
Googleは構造化データをランキングの変更には使用しておらず、直接的にランキング順位が上がることはない
https://www.youtube.com/watch?v=5TsGXF4wNqM&t=818s
公式では上記のように発表されていますが、間接的には構造化データがSEOに関係しています。
SEOへの直接的な効果はありませんが、構造化データのマークアップを行えば、クローラーがページの内容を理解してもらえるようになり、クローラビリティの向上につながります。つまり、クローラビリティが向上することで、間接的に評価されるのです。
また、検索結果にリッチザルトが表示されるため、ユーザの目に入りやすくなり間接的にWebサイトの評価が上がります。
構造化データをしていないページがあるのであれば、早めに構造化データのマークアップをおこないましょう。
構造化データの改善できるSEO指標
構造化データの改善できるSEO指標は、さまざまありますが、今回は優先度の高い以下の2つについて紹介します。
- CTR向上に貢献
- クローラビリティ向上に貢献
それでは、以下で詳しく見ていきましょう。
CTR向上に貢献
構造化データを実装することで、リッチザルトを検索結果画面に表示できます。
そのため、構造化データを用いていない記事よりもCTRが向上します。
CTR向上に貢献するため、構造化データのマークアップは必ずおこないましょう。
クローラビリティ向上に貢献
構造化データのマークアップを行うと、検索エンジンのクローラーがページの内容を理解しやすくなります。
その結果、クローラーが理解する時間や検索結果への表示が短縮されます。
構造化データのマークアップでクローラビリティ向上に貢献するのです。
構造化データのマークアップ方法
構造化データのマークアップ方法について、以下の3つに分けて紹介します。
- 記述方法
- 記述形式
- 有効性の確認方法
マークアップする時には、構造化データに関する一般的なガイドライン準拠に留意しなければいけません。
それぞれ、詳しくみていきましょう。
記述方法
構造化データの記述方法は、以下の3つです。
- HTMLへ直接マークアップ
- WordPrwssへ記述
- ツールでマークアップ
上記を簡単に表にまとめました。
HTMLへ直接マークアップ | 最もオーソドックスな方法JSON-LD、microdata、RDFaの3種類Googleが定めてフォーマットを利用するのが必須条件推奨プロパティは多く入れる |
WordPrwssへ記述 | プラグインが必要プラグインを入れたら、簡単に構造化できるプラグインがサポートしてくれるから、フォーマットを気にする必要がない |
ツールでマークアップ | Googleが提供している支援ツールサーチコンソールとの連携が必須URLの貼り付けとボタン1つでできる複数のタイプでしたい場合は、1つずつ行う必要がある自動でテキストを削るので、修正が必要である |
HTMLを直接記述するのが1番おすすめですが、最低限のHTMLを覚える必要があります。
記述形式
記述形式は、以下の3つです。
- Microdata
- RDFa
- JSON-LD(推奨)
具体的なコードと事例を紹介します。
Microdata | RDFa | JSON-LD(推奨) | |
概要 | Microdataは、schema.orgが初めて統一したマークアップ方法であるため、多くのWebサイトで使用されている | RDFは、1999年にW3Cによって規格化された形式で、ウェブ上の情報に意味を付与する仕組み | JSONでは「”キー名”:”値”」形式で、キー名=値の関係を表現。Microdataよりクローラーが読み取りやすい |
メリット | 構造化データと実際のHTMLが等しくなりやすい多くのサンプルがある | 構造化データと実際のHTMLが等しくなりやすいXHTMLも使える | クローラーが読み取りやすいソースと分離できる不可視のデータは記述が少ない |
デメリット | ソース難しい | ソースが難しいGoogleの支援ツールサポートなし | 可視データは同じ内容を2箇所に記述する必要 |
コード | <body>・・・<section itemscope itemtype=”http://schema.org/Event”> <h1 itemprop=”name”>商品名</h1> <p itemprop=”description”>商品の概要</p> <img itemprop=”image” src=”画像のURL” alt=”商品写真”></section>・・・</body> | <body>・・・<section vocab=”http://schema.org/” typeof=”Event”> <h1 property=”name”>商品名</h1> <p property=”description”>商品の概要</p> <img property=”image” src=”画像のURL” alt=”商品写真”></section>・・・</body> | <head>・・・<script type=”application/ld+json”>{ “@context” : “http://schema.org/”, “@type”:”Event”, “name”:”商品名”, “description”:”商品の概要”, “image”:”画像のURL”}</script>・・・</head> |
itemscope
HTMLがMicrodataを含む要素だと伝える。
itemtype
タイプを表すURLを指定。上記のコード例では、schema.orgの「Event」記述。他にも「Organization」や「Thing」などがある。
itemprop
プロパティをラベル付け。上記のコードでは「name」「descripton」「image」が指定。
vocab
利用する構造化マークアップの規格を定義。上記のコード例はschema.org。
typeof
RDFaのタイプ名を定義。上記のコード例では、schema.orgの「Event」が指定。他にも「Organization」や「Thing」など。
propety
プロパティをラベル付け。上記のコードでは「name」「descripton」「image」が指定。
@context
利用する構造化マークアップの規格を定義。上記のコード例はschema.org。
typeof
型名を定義。上記のコード例では、schema.orgの「Event」が指定。他にも「Organization」や「Thing」など。
propety
型のプロパティをラベル付け。上記のコードでは「name」「descripton」「image」が指定。
上記の中では、クローラーが読み取りやすく、不可視のデータは記述が少ないため、JSON-LDがおすすめです。
有効性の確認方法
構造化データの有効性の確認方法は、以下の2つです。
- 構造化データテストツール
- リッチリザルトテスト
どちらもGoogleが提供しているツールで、信頼性が高いといえます。
調査したいページのURLを貼り付ければ、簡単に確認が可能です。
ページを公開したときや修正を行った際は必ず確認をしましょう。