【楽天RPP広告初心者向け】配信後の見るべき4つの分析観点とは!?
✅どの観点からRPP広告の指標を見ればよいかわかる
✅RPP広告の指標から次へつながる課題のヒントがわかる
RPP広告を導入したものの、予想よりも売上が伸びていないと感じている方も居るのではないでしょうか。
売り上げ向上を目指すためにRPP広告のデータを分析して効率を上げてみるのはどうでしょうか。
広告配信後、分析をせずにいるといつの間にか売り上げが減少していく可能性があるため「パフォーマンスレポート」を参考にして今後の方針を決めていきましょう。
しかし、RPP広告の分析をするための指標としてROAS、CTR、CVRなどがありますが、どのような観点から分析してよいのかわからないという方も居るかと思います。
今回はRPP広告の正しい分析手順と課題改善のための施策を紹介させていただきます。
目次
【見るべきポイント1】実績額と消化率
まず、始めに抑えておくべきポイントは「実績額」と「消化率」です。
「実績額」は広告がクリックされるためにかかった費用になり、クリック数×設定単価によって計算されます。
実績額はこの後、説明する「ROAS」にも関わってくる数値になるので抑えておきましょう。
RPP広告はCPC(1クリックの単価)と月予算を設定して、自動的に表示されるクリック課金型の広告です。
検索結果に表示され、クリックされるたびに設定した月予算を消費していきます。
分析を行う際はまず、設定した予算を100%消費できているのかを確認しましょう。
消費できていない場合は下記理由が想定されます。
・設定したCPCが低く、目立つ広告枠が入札できていない
・商品名がライバルと比べてインパクトがない
・サムネイルのクオリティが低い
「商品CPCの入札単価を上げ露出が多くなるようにする」、「サムネイル、商品名」を見直すなどをして消化率を上げていきましょう。
設定単価は随時変更可能なので、消化率が悪い場合はこれから説明するROASやCTRなどの指標を参考にして調整していくことが運用には大切です。
予算が100%消化されていた場合
予算が100%消化されている場合、月末付近で100%に達しているかを確認しましょう。
仮に100%に達した日が20日時点など早い段階で達してしまった場合は下記のことが想定されます。
・設定した予算が低すぎる
・表示される回数が多く、クリック数が増えた
目標のROASよりも低いかつ、消化スピードが早い場合はCPCを下げるなどして低い予算で設定してもよいと思います。
RPP広告ではショップ全ての商品が対象になるため配信除外設定を使って、広告として表示させる商品を限定して月予算を抑える方法もあります。
【見るべきポイント2】CTR
次に注目していただきたい指標が「CTR」になります。
RPP広告では表示される場所をこちらで決めることはできず、自動判断になるためクリック率は広告が効果的であるかを判断するために大切な指標と言えるでしょう。
CTRが低い場合に考えられる問題は4つあります。
サムネイルが競合商品と比べて劣っている
RPP広告では検索結果の中にサムネイルが表示されます。
サムネイルは商品の第一印象をユーザーに与える重要な役割を担っています。サムネイルのクオリティで詳細ページを見に行くかの判断がなされていると言っても過言ではないです。
そのためターゲットをしっかりと想定し、競合商品にはない魅力を伝えることが大切になります。
RPP広告では商品別の流入キーワードも調べることができ、購入率が高いキーワードをサムネイルに追加することでCTRの改善につながる場合もあります。
またポイント倍率が高いタイミングや割引を行っているタイミングでその訴求を加えたサムネイルに変更することも重要です。
デザインを加えたりしないといけないため作業工数が上がり敬遠されがちな作業ですがこまめに行うようにしましょう。
商品名が伝わりづらく、利用者に届いていない
検索画面に表示される商品名の文字数には限りがあります。
基本的に商品名は文字数いっぱいにキーワードを入れ込むことが重要とされておりますが、ユーザーに伝わらないと意味がありません。
そのため、キーワードを入れ込むにしても「語順」は考えて作る必要があります。
検索画面に表示されることも想定しながら商品名を作成しましょう。最初に登録する際にしっかりと作りこむことで広告費を有効に使うことにつながります。
価格が競合に比べて高い
一般的に競合他社よりも値段設定が高すぎる商品の場合はクリックされても購入につながらない傾向にあります。
価格を下げることができない場合でもポイントキャンペーンやクーポン、送料無料などのメリットを用意すると検索画面で表示され、クリック率が高くなります。
設定CPCが低く表示位置が悪い
RPP広告は設定されたCPCが高いものから優先的に表示されます。
検索結果の表示位置は非常に重要で1位から順にCTR率は高く、閲覧時間も長くなってきます。
RPP広告では過去の実績をもとに表示をしているので、新しく登録した商品は購買データが少なく表示されにくい傾向があります。
購入実績を作るため、スタート時は設定CPCを高く設定して看板商品を作るという施策も有効でしょう。
したがってCPCを高めに設定し表示場所を改善することによりCTRが上昇し、より多くの流入をさせることが期待できます。
【見るべきポイント3】ROAS
ROASの意味などは以下記事にて紹介しています。
ROASを分析することで広告を適切な予算で運用できているのかを判断できる重要な指標なのでしっかりと確認しておきましょう。
RPP広告を始める際に「目標ROAS」を設定しますが、売り上げの中からどれだけ利益を出すかで決まります
一例ですが、100万円の売り上げがあり原価率が50%ならば残りは50万円になります。
利益を30万円にする場合は広告予算額は20万円になり目標ROASは500%になります。
分析の指標として考えるときには目標ROASから高いか低いかでそれぞれ対策をしていきます。
ROASが高い場合
1ROASの高い商品からCPCを上げてさらなる露出上昇と売り上げ最大化を目指す
2 除外商品を減らし、クリック対象となる広告を増やすパターンがあります。
看板商品を作り、実績を積み上げたいのか多くの商品の露出を増やしたいのか、戦略によって使い分けましょう。
どちらを採用すべきかはお店の状況(売上規模や広告予算感など)によりますが、自社商品で楽天SEOで上位が取れていないのであれば1を選択すべきかなと私は思います。
理由としては商品全体に売上を分散するよりも一点でもよいので商品の検索順位を上位にすることでその商品の売上も高い水準で安定し結果的にお店全体へのインパクトが出せると考えるためです。
看板商品を作り、実績を積み上げたいのか多くの商品の露出を増やしたいのか、戦略によって使い分けましょう。
ROASが低い場合
ROASが低いということはクリックした後の「CVR(購入率)」が低いか、クリック単価が高い可能性があります。
・CVRが低い商品を広告配信対象から外し、売り上げがいい商品を多く露出するように設定する。
・ユーザーに向けてしっかりと訴求できていない。
・広告のターゲティングが間違っている。
RPP広告はショップの商品すべてを広告対象にするシステムなので、利益率が悪いものや広告を出したくない商品は除外リストに登録して予算を無駄にしないようにすることが大切です。
商品名やサムネイルは売上改善アクション機能にある「関連キーワード・ユーザトレンド」を参考に見直しましょう。
ターゲティングが間違っていると広告を出しても、CVRに繋がらないユーザーに掲載されている状態になるので低い状態が続く場合は見直すことが必要です。
【見るべきポイント4】CVR
CVRが低い状態にあるということは広告の目的である商品の購入というゴールに辿り着けていないということになります。
そのため、CVRが低い場合には広告をクリックして商品ページに移動してから、購入するまでの導線をしっかりと整理する必要があるでしょう。
サムネイルや商品名と商品ページの内容に差異がある場合にはユーザーが離脱する可能性が高くなるので見直しておきましょう。
商品ページ内で購入を促すために説明文を書き込んだり、お得な情報を追加するなどユーザーが検索しているキーワードを理解して、商品ページの改善を行う必要があります。
また、セット売りやノベルティのプレゼントなどの商品よりも単品商品の方が購入されやすい傾向があるので、どの商品をメインにしていくかの戦略も大切です。
レポートを分析し、CVR改善に向けて動く中で注意が必要な点は商材ごとに平均値が違うということを知っておきましょう。
ソフトウェア会社であるAdobeが2020年に発表したレポートでは平均が3%、ギフト4.9%、ヘルスケア4.6%、アパレル4.2%、ジュエリー・コスメ2.9%でした。
参照元:ADI Consumer Electronics Report 2020
高額商品や定期便などの商品以外で平均値を下回るような改善のために施策を行っていく必要があります。
RPP広告配信により商品の課題を発見することができる
上記で見るべきポイントとそれに紐づく課題のヒントを解説させていただきました。
これまでも説明させていただきましたが、RPP広告は商品画像や商品名、商品ページを使用して配信を行うため以下のように幅広い範囲で課題を挙げることが可能となります。
■サムネイル
■商品名
■キャッチコピー
■価格
■商品ページ
またRPP広告を配信することで検索結果の上位に表示されることが増えるためより早くユーザーの反応(CTR、CVRなど)が得られ、改善策を行うことが可能となります。
そのため、スピードを上げて店舗全体の売上底上げができるようになると考えられます。
さいごに
以上、RPP広告の指標の見方、次に繋げる課題の出し方のヒントを解説させていただきました。
店舗ごと・商品ごとに課題は違うため正解をお伝えすることは難しいですが上記で解説したことをもとにご自身のRPP広告の分析を行ってみてはいかがでしょうか?
なお弊社では広告の運用代行を行っております。
「広告配信は行いたいが費用もかかるので不安」「配信はしたいものの時間がない」「軌道に乗るまで一緒に配信を行いたい」といったご相談を承っていますので気軽にお問い合わせください。